感想
- アジア貧乏旅行にまつわるエッセイ&ヒント集。ただし約30年前時点である。
- 貧乏旅行を傍から眺める読書は気楽で楽しく、ときどきクスッと笑える。気分転換に、コラムをひとつふたつ読むだけでもちょうどよい。
- しかし、アジア旅行は自分向きではないなと再認識した。その理由は、蚊、トイレ、バス&鉄道の混雑、言語など。旅行記を読んでいると、自分も行けんじゃねえかと錯覚してしまうが、大きな間違いであろう。
- 90年代の中国の途上国ぶりと、著者の中国人に対するイライラがよく伝わってくる。
- 売春宿に通う男のエピソードが出てくるが、2022年現在のコンプラ環境では書くに書けないのではないか。約30年でコンプラ意識は高まったが、実態はどう変わったか?
- 格安航空券も、インターネットの普及でキャリア公式の割引運賃に取って代わられた印象。昔は格安航空券で雑誌が出せたのかと隔世の感あり。
- その後、東南アジアは総じて豊かになり、日本はゆるやかに衰退した印象である。物価水準や生活水準の差はかなり縮まったはずだ。そうなると、当時と同じ感覚でのアジア貧乏旅行は成り立たないと思われる。