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葬送のフリーレン


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はてなブログ界隈でこのアニメが話題なので、Amazon プライムビデオで視聴したところ、なかなか面白かった。

何より、予想と全く違うアニメだ。まずタイトル。葬送のというくらいだから、主人公は死にゆく人々を天国に送ってあげる「おくりびと」的な役割を果たして活躍するのだろうと想像していた。毎回人が死ぬ、けれども心温まる、そんなアニメなのかなぁと。ところがそんなお話ではない。かと言って、なぜ葬送なのかもわからない。

初回は仕事しながら声だけ聞いていたので中身をきちんと把握していなかったが、2回目に視聴してわかった。一週目から、一緒に戦った仲間が死ぬのね。主人公はエルフで寿命が長いけど、仲間は人間だからあっという間に老いて死ぬ。仲間に次々と旅立たれる。フリーレンはそれを送る。葬送。そういう物語なんだ。

次に感じたのは、静かだということ。今どきのアニメは、視聴者に興味を繋ぎ止めるためにセリフが多くて早口で、チャカチャカと慌ただしく話が進むというイメージだ。ところはこのアニメは、主人公も他の登場人物も、まるで独り言のように喋る。喜怒哀楽を表に出して、ワーワーキャーキャーと大きな声を出す場面がない。激しい戦闘シーンもない。笑うことも泣くこともない。こんなアニメがあるのかと驚いた。

3つめは、フリーレンを演じる声優・種崎敦美さんの演技の幅広さ。調べてみたら、十三機兵の冬坂五百里の声優だ。けれど、全くそのことに気が付かなかった。だって、声が違うんだもの。聞けば「あっ、あの声優!」とわかるのが声優の声優たる所以だと思っていたが、種崎敦美さんの幅の広さは本物だ。
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