本・ゲ・旅

歴史や政治を中心に本の要約を紹介します。たまにゲームレビューも。

ウクライナ戦争をどう終わらせるか

 

著者は、NHKから研究者へ転じた異色の経歴。岩波新書だから、ともすれば反戦色の強い理想主義的な内容かと警戒した。しかし、思いの外真っ当な本だった。

プーチンに敗戦はありえない。一方で、ウクライナも領土割譲はありえない。この状況下でとりうる選択肢は、2023年3月の停戦ラインと著者は言う。私も読んでいて、確かにそれしかないか…最悪よりはましかと納得した。しかし、それから1年以上経過した2024年5月現在、その停戦交渉に進展がない。著者の案は、残念ながら実現可能性が低いということなのだろう…。