本・ゲ・旅

歴史や政治を中心に本の要約を紹介します。たまにゲームレビューも。

【メモ】世界史問題集

古い段ボール箱の中身をひっくり返したところ、山川出版社の『世界史問題集』が転がり出てきた。1996年12月10日 第1版第9刷発行とあるので、時期的に私の大学受験(2001年1月から3月)のために手に入れたものかと思われた。しかし、ブックオフの¥350との値札が貼ってある。私は高校生当時、ブックオフに行っていない。ブックオフに通うようになったのは、大学生になってからだ。よって、おそらく大学受験よりも後に、単なる趣味で買ったのではないかと推定する。

私は興味を惹かれて中をパラパラとめくってみた。ここ最近、イスラーム関連の歴史書をよく読んでいるから、一度大学入試問題で力試しをしてみたくなったのだ。しかし、ここで私はえっと声を上げた。ヨーロッパ史、次いで中国史が圧倒的に多く採用されている一方、イスラームは極めて少ないのだ。私が関心を持ち続けているオスマン帝国に至っては、大問わずかに一つしか取り上げられていないし、やっと文中に登場したかと思うと西欧列強の圧力に押されて衰退する体だし、そもそもオスマン帝国ではなくオスマン=トルコ帝国と表記されているのに違和感がある。もっとも、私自身も高校世界史ではオスマン=トルコと習った。当時はそれが標準だったのかもしれない。

それはさておき、入試問題にトライした結果は散々であった。まず、王朝名やスルタンの名前が出てこない。論述問題も、案外因果関係がわかっていないせいで、さっぱりだ。本を読んでいながら、わかったつもりになっていただけであることが明らかになってしまった。情けない。実に情けない。

しかしながら、今から大学入試に耐える世界史学力を身につける動機づけも私にはない。

そう考えると、自分が読書する目的は何なのか。暇つぶしのため、楽しみのため、世の中をわかった気になるため…果たしてそんなことでいいのかな、とちょっと不安にすら感じてしまう。

ところで、2020年代の大学入試において、イスラーム世界は存在感を高めているのだろうか?今度、書店で検証してみることにしよう。