本・ゲ・旅

歴史や政治を中心に本の要約を紹介します。たまにゲームレビューも。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム

第一印象

オープニングの惹き付けの巧みさ、さすが。任天堂お家芸です。

しかし、そのオープニングは暗いわ不気味だわゾンビの眼は光るわ。怖いの苦手なんだ、やめろって!
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新要素のウルトラハンドは、予想以上にくるくる回転させながらの微調整が必要。それがめんどくさい。このくるくるにかなり時間取られてる。材料を思い通りの角度でくっつけられないので、四輪車を作ってもあらぬ方向に走ってしまったのには笑うしかなかったなぁ。これのせいでかなりテンポが落ちて、時間を食った。

人間がいるところでも音楽がないのが違和感。なんか寂しい。ストーリーが進んだら「実は○○なので音楽が流れなかったのです」なんて話かもしれないと予防線を張っておく。

テンポの悪さに馴染んできた。今作はこういうスピード感でやるものなのだ、と思考を切り替え。

風の神殿クリア。舟を目指して上がってゆく途中で足場の崩れる橋があり、パラセールが間に合わなくて少し下からやり直す羽目になった。マリオ64かよ!今どき落ちた後の救済なしかよ!これはさすがに舌打ちした。

洞窟やダンジョンの仕掛けや謎解きが、昔のゼルダっぽいと感じる。この点、ブレワイとは似て非なる印象。

ボリュームが凄そう。これでもかと詰め込んだ。200時間コースかも。

ブレワイの良さの一つは、ゼルダのあたりまえである「各所の神殿に行き、そこで手に入れたアイテム・能力を活用して、ボスを倒す」という公式が廃止されたことだと、今になって気づいた。あれ、型に嵌められた感がすごくあって、やる気を削がれていたのだね。ティアキンでそれが復活したっぽいのは、残念。
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ウルトラハンドとスクラビルドで色々試す方に時間を投入してみよう。初めて作った家が公衆トイレw
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チュートリアルの空島に4時間半は長いよなぁ。まだ終わらん?とため息。操作や謎解きは結構難しいし、ゴーレムを舐めてかかるとあっさり死ぬ。その割に達成感は薄い。そこがもったいないよなぁ。地上にやっと降りたと思ったら、夜になって、雨が降って、敵がやたらといて。深夜だったから、眠いのももちろんあったけど、それ以上に精神的に疲れた。そこはもっと盛り上げてくれないと!それさえも開発者の目論見通りなの?
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地下世界は、暗いし怖いしで息が詰まりそう。なんて臨場感。昨夜はデスマウンテン地下に入ったはいいけど、床と溶岩の区別もつかないほど真っ暗で、外に出られないんじゃないかと想像して心臓が潰れそうだった。

鳥見塔に着いた、マップ解放だ、と一息ついたのも束の間、壊れている塔ばかりで辟易…せめてマップくらい素直に見せてよー。

インパ様を追いかけてみる。途中に井戸があり下りてみるも、ライクライク?みたいな気色悪い敵が天井からぶら下がっていて、炎や爆弾を投げても対してHP減らないし、近づくと食べられちゃうし、どうしたら?なんかマズいものを食わせればいいのだろうか?

気球の祠、かなり試行錯誤して時間かかった。久しぶりに歯ごたえのある祠だ。
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逃げてばかりで、ろくな武器防具が手に入らない。ボックリンも行方不明で、ポーチがデフォルトのまま。ひ弱リンク。がんばるぞ。f:id:bookrecords:20230523165056j:image

オルディン地方のゴロン族、完全に目がいってしまっている。おいし岩というネーミングが完全に任天堂

これだけ多くのクエストを詰めこんでいるのに、まったくやらされ感がない。やってもいいし、やらなくてもいい。これが首尾一貫している(尾はまだだったか)。これはすごいことだ。

1ヶ月で100時間、1ヶ月半で150時間。空き時間はすべてティアキンにつぎ込む異常な生活を続けている。やっとストーリーの終わりが見えた。今作もリンクが多くの人の願いや希望を背負っていることに、おじさんはうるうるしている。

2023/7/9 クリア!!

発売から2ヶ月、ついにラスボスを倒しました!

実に220時間。だめサラリーマンにも程があると自覚しながらも、在宅勤務時の昼休みや出張移動時の新幹線など、空き時間という空き時間のすべてをゼルダに注ぎ込みました。ほぼ攻略サイトを見ずに、しつこく表示されるおすすめ動画も目をそらして、いやぁ…よく頑張ったよ自分。

最後、ラスボスへ辿り着くまでの真っ暗な通路を進むのが本当に怖かった。アカリバナを投げてもほとんど明るくならなくて、「うわわぁ…いやだなぁ…怖い」と娘の前で怯える40歳。ハートが少なく、しかも瘴気でハートが削られ、体力を回復してくれる料理も十分に揃っていない中、地上に戻りたいよぅ、ごはん作りたいよぅと心は半泣きでした。

ザコ敵とのバトルの連続に、「また戦うの?」「まだ戦うの?」「もうやめてよ・・・!」と精神的にかなり堪えました。そして最後の最後は、プレイヤーの感情に訴える演出にしてやられました。その後も、YouTubeで動画を見るたびに感動してうるうるしている気持ち悪いおっさんは私です。

2023/8/14 加筆

ティアキンの感想をちょっと整理してみる。

今作は不気味さ、恐怖が常に先立って、心のなかでしょっちゅう怖い怖い言っています。300時間を超えた今でもです。これが並みのゲームなら、怖い場面でやる気がしぼみ、ポーイと投げ出す、いや逃げ出すところ。何しろ私はビビリで、面倒くさがりで、根気も忍耐も身につかずに40歳になってしまった男なのです。買ったゲームを意地でもクリアしなければならない責任も気力もありません。しかし、その逃げ出したい感情を上回る強烈な魅力がティアキンにはあります。青沼英二率いる任天堂開発陣が6年かけて詰め込み構築した、史上最高のオープンワールドがそれです。「こっちへ行ったら何があるだろう?」「次の祠はどんな仕掛け?」私の好奇心を掻き立てまくる世界と、それでいてやらされ感も無駄もない、丁寧かつ論理的に整理され考え抜かれたゲームシステム。私が任天堂すげえなと絶賛したいのはまさにこの点です。さらに、ティアキンには成長、謎解き、探索、収集など、およそゲームに求められるすべての要素がたっぷりと詰め込まれています。フライトシミュレーションや、レース、農作物の栽培、さらにはマイホームづくりなど、幅広い遊びがいちいち高品質に用意されているのです。それら一つ一つの完成度が高すぎるせいで、私は他のゲームが手につかなくなったほどです。ブレワイを超えるゲームが登場するのだろうかと若干の不安を覚えた自分が恥ずかしいくらい、私はティアキンのすべてに圧倒されました。ブレワイに続いてこのゲームを満喫できたことは、私のゲーム人生の誇りです。