- 作者: 佐々木毅
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: 新書
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きっかけ
ある時ふと、自分は政治学をどれだけ説明できるかと考えました。そして気が付きました。
自分には基礎が存在しないと。
そこで、とっつきやすく、値段も安い本を探しました。それで最初に選んだのがこの本です。
どんな本?
- 歴史上の有名な思想家が、彼らの著作の中で政治をどう論じたかを解説しています。
- 新書ではありますが、文章が少し難解でとっつきづらく、初心者にはレベルが高いです。
- 最初から順に読むことにこだわらず、興味のある思想家やわかりやすいところから、少しずつ読み拡げていくのがおすすめです。
著者は?
1942年秋田県生まれ。第27代東京大学総長、東京大学名誉教授、法学博士。専攻は政治学、西洋政治思想史。
どんな人向け?
メモ
- プラトンによれば、政治とは人間を矯正し教育することにより秩序ある魂の実現をめざすプロセスである。
- ホッブズは、人間は一人ひとりが常に他人と競争するため、やがて「万人の万人に対する闘争状態」を招き、人々は常に恐怖と相互不信を抱くに至る。これを取り除くためには共通の権力である絶対権力が必要であり、絶対王政によってのみ平和が実現すると論じた。
- マキャヴェリは、人間を徳や法のみで動かすことはできず、自らの軍隊によって他人に強制できる君主のみが権力の安定を得ることができると説いた。
- ヴェーバーは、政治家の条件として情熱、責任感、判断力の3つを兼ね備えた強靭な人格と頭脳が必要とし、組織と規律を重んじる官僚的政治家を批判した。
私見・疑問等
- 著者は何を基準にこの30冊を選んだのかが示されておらず、興味があります。
- 30冊中、非ヨーロッパの著作が5冊のみ(中国3、日本2)です。これでは西洋政治に偏りすぎで、特にイスラームがゼロである点は問題ではないかと思いました。