本・ゲ・旅

歴史や政治を中心に本の要約を紹介します。たまにゲームレビューも。

ファンタジーライフ

 

ファンタジーライフ(特典なし) - 3DS

ファンタジーライフ(特典なし) - 3DS

 

きっかけ

令和2年の正月。人の多いところへ出かけるのが億劫な私は、毎年寝正月を過ごすので、基本的に暇です。私は何か面白いゲームがないかとスマホでレビューを読み漁っていました。そこでふと、3DSファンタジーライフというゲームがあることを思い出しました。確か、長時間遊べるゲームで、評価もそこそこ高かったはず。

お正月は、ゲオ恒例の、3本買うと半額のセールをちょうど実施している時期です。近所のガソリンスタンドに灯油を買いに行った帰り、私はゲオに寄りました。これが欲しいというゲームがなくても、パッケージを見るとワクワクしてしまうのは、もはや習性、夏の夜の街灯に集まる蛾のごとしです。私はファンタジーライフを半額で買うために、それほど興味関心のないDSソフトもセルフ抱き合わせ商法で2つ選びました。こうして私は、無事490円でファンタジーライフをゲットしたのでした。

Good point

  • 任天堂内製ゲームのような、安心感と温かみがあります。2頭身のキャラクターがちょこちょこ動くのを見るだけでも、娘たちからの罵詈雑言によってすり減った私の心も癒やされるというものです。特に秀逸と感じるのは、セリフ。クスッと笑ってしまうような、ほんわかとしたボケとツッコミ。個性的で、でもマイペースで、押し付けがましくない。この感じ、昔何かのゲームであったなぁ、いったい誰が開発に携わったのかなぁ、と興味が湧いてWikipediaで調べたところ、シナリオにMOTHERシリーズの戸田昭吾氏とあって納得!植松伸夫氏による音楽も、BGMに徹しているのでプレイを妨げられることがありません。
  • 効率的なクエスが、ゲームのシステムの理解とストーリー進行とキャラクターの強化、この3つを兼ねているので、面倒臭さを感じません。私、クエストには先入観を持っていました。クエストはあくまでおまけでしょ?より有利なアイテムを入手するためのおつかいだよね?それって面倒くさいただの作業じゃん、というものです。しかし、このゲームのクエストは先述のとおりの一石三鳥システムなので、全然面倒じゃありません。この点がとても良くできています。このゲームでやることは、ライフを好きなときに変えて、いろいろやってみること。本当にこれだけです。これだけで、どんどんステータスが上昇し、アイテムが増え、スキルが高まります。自分のしたことが、全部数字になって返ってくる。この小さな達成感の積み重ねが、ゲームへのモチベーションになります。本当によく考えられているなと感心しました。私も会社や家庭で日々クエストをこなしていますが、何かステータスが上がっていたらいいなと願わずにはいられません。
  • シンプル。これを一番実感するのは、鍛冶や大工でアイテムを作る(いわゆるクラフト)際のミニゲームです。ともするとこういうのは、特にステータスやレア度の高いアイテムになると、複雑な操作を要求しがち。それを、押すのはAボタンだけでいいと割り切りった制作者の潔さと決断、これがなかなかできないんだよなぁ。

ここがちょっと…

  • 一石三鳥システムを理解するまでに時間がかかった。最初の十数時間、私は何をどう楽しめばよいのかよくわかっていませんでした。とりあえずストーリーを進めてみるものの、ダメージを与えられない硬い敵が出てきて逆になぶり殺されたり、素材らしきものを道中でこまめに拾い集めるものの、使い方がわからなくて持て余したり。世間では名作扱いされてるけど、自分には合わないのかな。そんなことも考えました。何をしても良い自由度の高さ。それがこのゲームの売りです。それは間違いありません。ただ、もうちょっと早く気がつけたら。もうちょっと早く気づけるように、ゲームの中で誘導してくれたら。私はふと思い出しました。京都の私大に進学して自由を得たものの、何をしたらいいかわからず、また特にしたいこともなく、毎日一人で暇を持て余していた18歳のあの頃を…。
  • 移動が面倒くさい。別の街やダンジョンへ早く行きたいときは、飛行船や軽飛行機を使うことで、いわゆるファストトラベルができます。飛行船や軽飛行機を利用するためには、各街に設置されている乗り場へ行き、ゲーム内のお金を払う必要があります。このゲームが発売された2012年当時は、これくらいが標準的だったのかもしれません。しかし、2020年基準で考えるとこれはかなり手間です。マップを開いて行き先を選べば即移動、といきたいもの。アッパーバージョンのLINK!やスマホ版ではそうなっているのでしょうか。
  • 手持ちのアイテムがいっぱいになってしまう。今のところ、私が持てるアイテムの上限は、300種類です。300というとものすごく多いような気がします。しかし、実際のところ300では全然足りません。新しいアイテムが手に入るたびに、別の何かを捨てるか、新しいアイテムのほうを諦めるか、アイテムを売ってもう一度取りに来るか、ギルドで消費するか、と選択を迫られます。プレイヤーの在庫管理スキルが問われます。