初学者に最適
これから国際政治学を学ぶすべての人に、自信を持っておすすめします。と言っても、これを読めば、国際政治学のすべてがわかる、などという代物ではありません。むしろ、あえて詳しい説明を省き、さらに学びたい人には「参考図書を載せといたからそちらをどうぞ」と割り切ったつくり。それくらい、基礎に徹した入門書です。
言い換えると、「自分の専門を仮決めする前の1, 2回生のうちに、これくらいは理解しておいてね」というレベル感でもあります。実際、3, 4回生の講義やゼミでは、ここに書かれた内容を理解している前提で話が進むでしょう。初心に返って自分の理解度を試したり、ゼミで恥をかいた日に復習に使ったりするのも良さそうです。
こういう入門書を読んでしばしば痛感するのは、頭で理解できていることと、それを簡潔に説明できることは別物ということ。加えて、わかったつもりで得意になっている自分の未熟さです。
私は自分に基礎的な知識と理解があるかを確認するため、この本を再読しました。結論としては、フィフティーフィフティー、つまり半分はわかるけど、半分はわからない、というところ。まだまだ学ぶことがたくさんあるな、と再認識しました。
