本・ゲ・旅

歴史や政治を中心に本の要約を紹介します。たまにゲームレビューも。

プレップ憲法

 

感想

  • 何年か前、憲法をもう一度勉強してみようと思い立った私。よくあることです。「憲法」の本棚の前にしゃがみ込み、本書をはじめいくつかの書籍をパラパラとめくってみたこと、確かに記憶しています。しかしそのときは、中身に全然惹かれずさっさと棚へ戻した記憶があります。何かが違ったのか。いや、今の私ならこう考えます。「何を学びたいのかが明確でなかったのだ」と。
  • しかし、今回は違いました。「そうそう!」「なるほど」「どういうこと?」と興味関心をそそられ、あっという間に最後まで読み進めることができたのです。
  • その理由の一つは、文章から堅苦しさが除去されているから。クスッと笑ってしまう箇所がちょいちょいあり、目の前で先生の話を聞いているかのような距離感です。例えば、「この筆者自身、少々気がかりになってきた」「学ぶ人に押し付けすぎているのではないか、と思われてきた」てな調子である。
  • もう一つの理由は、私に僅かながら憲法の知識があるから。公共の福祉や二重審査論などの概念的な専門用語、あるいはいくつかの判例がおぼろげながら頭に入っているため、文章が理解できるのです。何事も、まったく無の状態から「なんとなくわかってきた」感を獲得できるまでがしんどいけれども、ここを自力で乗り越えられれば、あとは
  • したがって、20年前に法学部1回生だった私にこの本を届けたところで、当時の私が憲法学にハマれたかというと、それは困難だろうなぁ。
  • 20歳年をとった今だから、法学の面白さを模索して悩んできた時間の蓄積があるから、楽しく読めるのだと思います。
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