どんな本?
「はじめに」からの抜粋です。
- 150余年に及ぶ日米関係を省察する決定版通史
- 本書の18人の執筆者は、学界を代表して最前線の研究を行っている、力ある研究者を中心に、間もなくそうなるであろう、やや若い研究者層を組み合わせて、チームを編成している
執筆者が凄い
この本の最大の魅力は、豪華すぎる執筆者です。日米外交の専門書をお読みになったことのある方であればお分かりになると思いますが、どこかでみたことのある一流どころがズラリ。スポーツでいえば、まさに日本代表やオールスターと言ってよいレベルです。さらに、この執筆者とは別に、Columnの執筆者がいますが、これまた日本代表クラスの有名どころが続々登場します。よくこれだけの学者を揃えたものだと驚きます。編者の五百旗頭先生の成せる業でしょうか。本書が出版されたのは2008年3月ですが、その当時の最高の英知を投入したと言ってよいでしょう。これをわずか2,400円+税(古本ならもっと安価)で味わえる、大変に贅沢な一品です。
執筆者
Column執筆者(抜粋)
五百旗頭先生の魅力
五百旗頭先生は、研究者でありながら、外交史を読み物として書くことのできる稀有な学者であると私は思います。例えば、本書には「まとめ」が2つあり、いずれも五百旗頭先生が執筆していますが、そのうちの「まとめ1」の冒頭はこうです。
ペリー来航後88年にして日米両国は、平和を名とする地球最大の海を舞台に、3年9か月にわたる総力戦を敢行するにいたる。1858(安政5)年にハリスの尽力により日米間に修好通商条約が結ばれて以来、両国は本書の第1章に見たように友好と協力の関係を育んだ。それを想起すれば、いったいどこから両国は戦争せねばならないほどの事態にいたったのか、だれしも問わずにはおれないであろう。
私は五百旗頭先生の“語り”に引き込まれるようにして、日本外交や日米外交の専門書を物色するようになったのでした。ことのついでに、私のおすすめの書籍のリンクを貼っておきます。