金沢は、約10年ぶり、3回目の訪問(と記憶している)。以下、感想を留めておく。
- 金沢へは、米原まで名鉄と新幹線を乗り継いで1時間、米原から特急しらさぎで2時間。計3時間の距離である。座りっぱなしではあるが、飛行機の欧州便のように身体が痛くなるほどでもない、私に優しいほどほどの距離である。
- 米原で、東海道線↔琵琶湖線や東海道線↔北陸線普通電車の乗り換えは経験があるが、特急への乗り換えは初めて。座席は?込み具合は?風景は?テンションは高い。
- 敦賀以北で、北陸新幹線の橋脚や駅舎を見た。ほとんど出来上がっていて、何なら新幹線が走っていても何ら違和感がないが、開業は2年後の2024年になるようだ。私は北陸に縁がないので、関係ないっちゃ関係ないが、特急しらさぎの扱いはどうなって、名古屋や米原からの乗り換えはどう変化するか、は交通好きとしては気になる。
- 金沢駅に驚いた。美しく、趣があり、綺麗で広々としているのだ。路線が北陸新幹線とIRいしかわ鉄道・北陸本線の2つだけなので、ほどほどの大きさにまとまっているのも良い。
- 加えて、食べ物が美味しい。といっても私はこの3日間、北陸名物の寿司とお酒ばかり食べていたので、他の食べ物がどうかはわからない。わからないが、とにかく寿司とお酒は全部美味しかったし、食べ物が美味しいことは重要だ。なぜなら食欲は本能に訴えるから。確かに、風景や建物や歴史的建造物も都市の魅力を高める。それは間違いない。しかし、それらの多くは一度見ればしばらくは十分という気持ちになる。毎日拝みたい建物は、そうそうない。でも食べ物は食欲に訴えかけてくる。美味しいものを食べたい。いつでも何度でも食べたい。そういうものだ。
- 翻って、名古屋駅はどうか。食は他ケンミンからするとどうだろう。きしめん、味噌、手羽先、ひつまぶし。なかなかのラインナップだとは思うが、地元民の思い上がりかもしれん。
- 名古屋は日本を代表する大都市の拠点である。しかし、名古屋駅の建物や案内標識には、バブル期の雰囲気が漂っている。バブル期といえば、平成どころか、昭和末期である。東京、大阪、博多、広島などと比べると、ふーるいと私は感じる。リニア開業時には、大改装が終わっているだろうか。
- ところで2日目の夜、駅ナカのクラフトビールスタンドで飲み比べを楽しんだ。仕事終わりは何を飲んでも美味いが、ここのクラフトビールは格別で、本気で瓶ビールのセットを買って帰りたいと思った。
- ビールの後、すし玉でいただいたのどぐろのお寿司も絶品。脂のノリがたまらないのだ。のどぐろは私の生活圏ではそもそも手に入らない珍品である。10年ぶりののどぐろを噛み締めた。
- 3日目の朝、私は冒険にでかけた。金沢から、なんと隣県の高岡市まで。目的は、ドラえもん。そう、高岡市は藤子・F・不二雄先生の生誕地。高岡市は、藤子・F・不二雄先生やドラえもんにちなんだ町おこしに注力している。その高岡市を訪れようというわけである。
- 7時16分の普通電車は、JR琵琶湖線・京都線を走る新快速と同じ車両。ここが金沢であることを忘れてしまいそうだ。乗客は少なく、座席は選び放題。しかし発車直前に福井方面からの電車が到着したのか、どっと乗り込んできて座席が埋まった。
- そこから約40分、電車は山間部に入ってゆく。時折車窓に映る田舎の様子を楽しみながらも、寝不足でうつらうつらしていたので、あまり覚えていない。
- 電車は高岡駅に到着した。ここで氷見線に乗り換える。ちょうど向こうのホームに、その氷見線の電車が到着した。が、私はぎょっとした。昭和の時代からタイムスリップしてきたかのような、レトロな車両だからだ。
- もしかしてあれに乗るのか?ドキドキしながら高校生たちと跨線橋をぞろぞろ歩き、階段を降りて、一緒にその列車に乗り込む。そこで再び私は度肝を抜かれた。おおっ、天井に扇風機がついとる!昔、私が小学生だから、90年代前半、愛知環状鉄道の列車に付いていたのを思い出したが、令和の時代に扇風機列車が現役とは驚いた。これだけでも金沢からやってきたかいがあった。
- 私が次の駅で降りようとすると、高校生たちもぞろぞろと一斉に降りた。まるでスクールバスならぬスクール電車。
- そこから私は徒歩で高岡古城公園→射水神社→と巡り、トラムの停留所でドラえもんトラムを待った。
- 来た!!
- 噂通りのドラえもん尽くし。私は興奮して席に座らずひたすら写真を撮りまくった。